工具・材料紹介 矯め木編

矯め木の材料は、一般的には樫や桜などの堅木が使われますが、当工房では主に杉材を採用しております。杉材は軽量で柔らかな材質なので、竹材とのタッチがソフトな点がお気に入りです。その他、大型の矯め木でも、軽量で扱い易すく又、加工性も非常に良好です。一方、耐久性では堅木に劣りますので、少しずつ手直しをしながら使用しています。


中型の矯め木は、主に渓流竿用の柔らかい若竹の矯めに使用していますので、特に竹材に負担を少なくして矯め傷を付けないよう、極めて浅い角度の溝穴に加工しています。



矯め木(小)

矯め木(中)



矯め木(大)

こちらは、大物竿の手元や竿ケース作成用の大型矯め木です。大口径の竹を矯めるのには、力の入り具合が肝要で、矯め木の形状寸法(バランス)には工夫が必要であり、何度か作り直しをしています。