取り扱い及び保管の留意点
取り扱いの留意点
※竿に瞬間的に大きな負荷が掛からないような操作をお願い致します。
竹の種類によりその程度は異なりますが、概ね節の部分は、ゆっくりと作用する負荷に対しては、節間部分より強い箇所ですが、一転、瞬時に作用する負荷に対しては、脆く折れやすい箇所でもあります。したがって、魚を掛けてからのやりとり時(ファイト時)よりも瞬間的に負荷が作用するアワセ時(フッキング時)や振り込み時(キャスト時)の方がよりソフトな操作が必要です。竹の繊維は優れものです。竹の特性を踏まえて竿を扱えば、細身の竿でも大物が仕留められます。
※夏場の炎天下での長時間使用は避けて下さい。
竹竿は、日中の通常使用には耐えられるように作製しておりますが、使用頻度に比例して紫外線により劣化しているも事実であります。特に負担が大きい夏場の炎天下時は、魚の活性も低下しますし、竿も人も一服して下さい。
※竿の継ぎ方。
継ぎ竿を継ぐ時は、先から元へ芽が交互になるように継ぎ、抜く時は、元から先へ順に抜いて下さい。
※コミ(ジョイント)には、軽くロウを塗ってお使い下さい。ロウは、蝋燭で十分です。
竹竿のコミ(ジョイント)の締まり具合は、季節や気象条件により微妙に変化します。又、経年と共に概ね、きつくなる傾向にあります。入り残りが出る場合や緩んで抜けやすくなった場合は、調整にお出し下さい。そのままの使用は口割れの原因になります。又、特にキャスト(振り込み操作)の頻度が多い、「丸竹ロッド」や「へら鮒和竿」等などは、使用中に緩んでくる場合がありますので、時々、締まり具合を確認することをお薦め致します。
※雨天時の御使用について。
当工房で作製しております竹竿の塗装はすべて本漆仕様であります。本漆は、化学塗料とは異なり透湿性があります。したがって雨天時に使用する場合は、水分が少なからず竹に染み込んできます。(逆に透湿性があることは湿気が竹材内に隠らない長所でもありますが)竹材が極端に湿気過多の状態になりますと、火入れ(曲がり矯正)する前の元竹の曲がりクセが再び出てしまうリスクが生じます。特に細身作りの竿で、曲がりクセが気になる場合には、雨天時の御使用は避けて頂く方が無難ではあります。ただ、どんな釣りでも雨天時には、釣果の方は好転する場合が多いもので、もし使用途中に雨が降り出した場合には、そのまま御使用して頂いても良いと思います。当工房では、もし、竿を濡らしてしまった場合でも、コミが抜けなくなるトラブルを避ける継ぎ手仕様にしております。ただ、濡らした場合には、納竿後には、出来るだけ早く水分を拭き取り直ちに日影干しを行って下さい。もし、濡らした状態のままで、高温内のトランクなどに長時間蒸し込んでしまうと、曲がりクセが出るばかりか、大切な竹の細胞自体も傷めますので、十分にご配慮下さい。
※天然竹製の竹竿は、曲がり癖が出る場合があります。
曲がり癖が出る要因には、原竹の自然乾燥の度合いや、素材選定、組み合わせ(バランス)、火入れ作業などでの製作技術に因るところが大きいですが、竿の保管状態やその扱い方にも大きく作用されます。淡水用和竿などの延べ竿の場合は、負担が一方向に偏らないよう時々手元を回しながら使用すると癖が付きにくく成ります。また、ガイド竿では、負荷が一定方向に偏りがちになりますが、時々竿を伸ばす感じで振りながら使用すると癖が出にくいです。また、納竿時にも竿を伸ばす感じで振ってから仕舞いますと自然復元の効果もありますので試して見て下さい。
※曲がりが出た場合は、手で無理に戻さないで下さい。
複数回火入れ処理した竹には、復元力があります。湿気で竹の元の曲がりが出た場合は、矯正の火入れをしないと直りませんが、使用過多による反り曲がりの場合は、自然に復元する可能性があります。竿を全部継いだ状態で曲がりを伸ばす感じで竿を振って数日様子を見て下さい。その上、元に戻らない場合には調整にお出し下さい。万一、大きく反った場合でも、火入れすればきれいに元に戻せますが、無理に手で矯正して繊維を伸ばしてしまうと修理が難しくなります。
保管の留意点
※直射日光を避けて保管して下さい。
直射日光(紫外線)は、竹の大切な細胞や漆を傷めますし、割れの原因にもなります。
※高温多湿の場所(例えば、風通しがなく湿気が隠りやすいコンクリートブロック小屋など)での保管は、お避け下さい。
竹は、本来、数年で自然に枯れて次世代の竹の養分(土)になるサイクルを繰り返しています。したがって自然の竹林環境のように、日光や雨に晒したり多湿の場所に置きっぱなしにすると、竹の細胞は徐々に傷んでゆき、やがては自然に枯れた竹と同じ状態となってしまいます。保管方はいたって簡単です。竹は人と同じく生き物ものです。人が快適に生活している環境(家屋内)で保管すれば問題ありませが、天然竹は乾湿の影響を大きく受けますので、エアコン・暖房器具・加湿器などの付近での保管は避ける配慮は必要です。
※竹竿の保管は、縦置きが基本です。二点支持の横置きは、お避け下さい。
竿掛けなどを利用した二点支持の横置きで保管した場合は、スパン(間隔)長や竿重量により程度は異なりますが、竿自体の自重によるモーメントが常時、作用している状態と成り、細身の竿では、反り曲がりが出る場合があり、また、反らない場合でも竹には負担が掛かっています。その他、べたの横置きで保管する場合は、特に平屋などでは湿気が隠りやすいので注意が必要です。竹が自然に生えている状態(縦向き)が保管の基本です。 保管の補足説明(Q&A)へ
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